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2016年2月21日日曜日

流産後の次の妊娠までの期間はどのくらいがベストなのか

(本文は下に続きます。)

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久しぶりの記事の更新です。

以前、「自然に流産した後の避妊期間」という記事を書きましたが、それの追加記事。
流産後の避妊期間に統一された見解はありませんが、今回は「それじゃあ、どのくらいの時期に妊娠すると、次の妊娠で流産とかのトラブルを起こしにくいの?」という話です。
すぐさま妊娠した方がいいのか、それとも何年も空けた方がいいのか。
少し古い(?)2010年の論文ですがご紹介。
BMJ(British Medical Journal、イギリスの医学誌です)の「Effect of interpregnancy interval on outcomes of pregnancy after miscarriage: retrospective analysis of hospital episode statistics in Scotland」という論文です。
1981年から2000年までの期間に、スコットランドで初回の妊娠で流産した30937人の女性を対象に、次の妊娠までの最適の期間を調査した、後ろ向きコホート研究です。



細かい事は抜きにして、ざっくりと説明しますと(気になる方は英語ですが本文をお読みください)、流産後、次の妊娠までの期間が6か月以内である場合、それ以上の期間と比較して2回目の妊娠で流産、中絶、子宮外妊娠に到る可能性が低く、早産や低出生体重の出産なども起こりにくいことがわかりました。
逆に、2年以上期間が空いた場合、子宮外妊娠のリスクが高いという結果も出ました。

人種の差もあると思いますし、この結果について「じゃあ私はもう期間が空きすぎたから、だめなのかしら……!」と心配になることはありません。あくまで一つのデータに過ぎませんし、期間が長くなっても問題なく出産に至った方も沢山いらっしゃいます。
ですが、もし「次の妊娠、どうしよう……早い方がいいのか、もっと遅らせた方がいいのか」と悩んでいる方がいらっしゃれば、「早め(半年以内)の方がうまくいく可能性が高そうだよ」と言ってあげてよいデータではないかと思います。

私自身の感想としましても、流産後の心の傷を最も癒すのは、次の妊娠であり出産であったなと感じております。
ちなみに私の場合は、流産後の避妊期間+風疹ワクチンの影響での避妊期間(詳細は「妊娠と風疹 風疹は本当に流行しているのか?」参照)のダブルパンチをくらったため、次の妊娠までにほぼ半年経過しています。しかし幸いにして、無事に出産に至る事が出来ましたことも追記しておきます。
もしお悩みの方がいらっしゃれば、参考になさってください。

インフルエンザがまだ流行っています。妊娠中の方、妊娠中のご家族の方、特にマスクとうがい手洗いワクチン接種(流行がひどい地域であれば、もう一度接種も考慮してください)、どうぞがんばって冬を乗り切ってくださいね。