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2014年2月5日水曜日

2014年になってからも先天性風疹症候群の報告が続く理由

(本文は下に続きます。)

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風疹の世界に恥ずべきレベルでの流行は、とりあえずピークを越えましたが、今年になってすでに4例、先天性風疹症候群の報告が出ています。
昨年はトータルで32例の報告がありました。
例年の報告数は0〜数例ですので、これはとんでもない数字だということがわかっていただけると思います。
流行が過ぎて、なお先天性風疹症候群の報告が続くのはなぜでしょうか。
これは、昨年の大流行で夏頃まで風疹が猛威をふるっていましたので、まだしばらくは報告が多くなるのではないかと予想されます(その頃に妊娠をしていた方たちが、出産の時期を迎えるため)。

ピークは越えたとはいえ、今年に入ってからの風疹感染報告例は1月4週までにすでに32例。そのうち28例が男性で、20代以降がほとんど、といった状態です。更に言うと、約半数は40代以上です。
昨年の流行があり、女性の多くは風疹のワクチンを受けたかと思います。し
かし、この感染の状態を見ていますと、やはり男性の意識の低さが窺えます。

風疹流行シーズンに書いた記事を先ほどアップしましたが(今と状況が違うので、書いた時の日付てアップしています)、今の状態は、妊娠を望む人にとってはまだまだ好ましくない状況と考えていただきたいです。
昔ワクチンを打ったし……という方も、今一度抗体価を調べていただく、もしくは妊娠前にワクチンを打つようにしてもらいたいです。詳細については上記の記事で述べているので省きますが、私自身、過去にワクチンを打っていますが、それでも十分量の抗体価がなく、改めてワクチンを打ち直しました。

そして、ぜひ、パートナーにも説明をしてあげてください。
昔から、先天性風疹症候群というものは知られていたので、女性はある程度ワクチンを打っているのですが、男性の接種率は、昨今の感染状態を考えますと、あまりに低い。特に妊娠を待つパートナー世代、というよりも、それより上のご両親の世代にさしかかるあたりの方が特に危ないように思います。
ですので、できれば親御さんで風疹にかかったことがない方がいらっしゃったら、是非ワクチンを勧めてほしいと思います。

先天性風疹症候群は、防げる病気です。
ぜひ、引き続き、注意喚起をしていきたいと思います。

風疹についての感染状況については、NIID国立感染症研究所で詳しいデータが出ています。興味のある方はご一読ください。