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2014年1月31日金曜日

産休に入りました

底辺ドクターとして、ほそぼそとバイト生活をしていたのですが、妊娠後期に入ったので、いくつかのバイト先を辞めて参りました。
辞めた、というと語弊があるかもしれません。が、非常勤で雇用保険とかもないブラックな生活をしていたので、産休の手当とか出ないんですね。
手続きが必要なわけでもなし、出産のために休みます=辞めます、というのと同意義なわけです。
医局との兼ね合いもあるので、産休と言ってしまうと、それまでの代診の先生を捜してもらわないといけなくなったり、いろいろ迷惑をかけてしまうので、復帰の予定は未定ということで提出しています。

とはいえ、
「春に出産予定なんですね、じゃあ、夏か秋頃にまたご連絡を……」
と、職場側からは言われてます。
どこでも医師不足は深刻ですね……

2014年1月30日木曜日

流産の時の腹痛と痛み止め(鎮痛剤)の話

妊娠8週で稽留流産から自然に完全流産となった時の話の詳細はこちら

調べていると、流産の時の鎮痛剤について悩んでいらっしゃる方が多いようです。
妊娠中は薬を安易に飲んではいけない、というのは一つのルールではありますが、流産が確定しているのであれば(エコーなどで心拍が停止しており、医師から稽留流産の診断がついている、といった場合)、鎮痛剤などを飲んでも問題はありません。今必要なのは、母体であるあなたの苦しみを減らすことだ、と私は思います。
私は手持ちのロキソニンがあったので、それを使いました。できれば胃薬などと一緒に服用しましょう。胃を荒らします。
市販のバファリンやイブ、ロキソニンSなどでも問題ありません。
ただ、稽留流産から進行流産となり、自然に娩出される時の痛みは結構なものなので(子宮収縮などに伴うものなので、要するにちょっとした陣痛です)、完全にその腹痛を抑えることはできません。
用法用量を守って飲む分には問題ないと思ってください(それ以上は母体に負担になりますし、過剰に飲むと血小板の機能が抑えられ、出血量が多くなってしまいますので)。
飲む間隔と量は守りましょう。それで我慢ができない場合は、病院へ行きましょう。

私の場合、流産の時の痛みがどのくらいかと言われると、腹痛もひどかったですが、腰と骨盤が痛かったです……。響くような痛みというか、割れそうな痛みというか……。
腹痛自体は生理痛などで慣れている分、あまり辛くなかったですが、この腰と骨盤の痛みは辛かったです。
ただ、我慢出来ない痛みではなかったです。直ちに救急車を呼ばないと気絶してしまうかも、というような痛みではない、というイメージですかね。
「これくらい我慢できなくて、本当の分娩の時の陣痛に耐えることができると思うてか……!」
という気合いで乗り切ったのを覚えてます。
まあ、ロキソニンを飲んでたので、それで弱まっていたからこそ耐えられたのかもしれませんが……。

ただし、鎮痛剤の作用として、子宮収縮を起こすプロスタグランジンを抑える作用がある(これは鎮痛作用のメインの部分でもあります)ため、子宮収縮自体が抑えられてしまう可能性はあります。生理痛に痛み止めがよく効く理由の一つでもありますね。
自分が実際に流産中に使用した感想なのですが、使用した後、確かに陣痛が遠のきました。
ただ、飲んでいても流産自体は進行しましたし、最終的に完全流産となりました。ですので、鎮痛剤を飲むこと自体で、流産が進行しなくなるほどではない、と私は考えます。
だからこそ、私の主治医の先生も「家で赤ちゃんが自然に降りて来た時には、痛み止めを飲んでいいですから」とおっしゃったのだと思いますし。
少しでも子宮収縮を抑えたくない、というのであれば、アセトアミノフェン(カロナール、等の商品名で処方されます)の方が、その他の市販の鎮痛剤より抑えにくいとは思います。ただ、痛み止めとしての作用も弱いですが……


不安なようでしたら、主治医の先生にご確認くださいね。
苦しんでいる方の、なにかの参考になれば幸いです。


ロキソニンS 12錠 第一三共ヘルスケア(楽天)

↓これはアセトアミノフェン。
by カエレバ

2014年1月29日水曜日

妊娠すると足がつる! こむらがえりの原因、解消法は?

妊娠前も、たまに足がつることはありましたが、妊娠してからは就寝中に足がつって目が覚める、なんてことを結構経験するようになりました。
そして、その時に処置を中途半端に済ませて寝直したため、起きてからも脚の痛みと戦うハメに……(数日、辛い思いをしました)


今回は、その「足がつる」(こむらがえり)原因と、その原因から考える解消法をご説明します。






妊娠中に足がつるのは、一種の生理現象とも言えます。

そもそも、筋肉がつるというのはどういう現象でしょうか。
これにはいくつか原因がからんでいます。学生時代に、これについてのレポートを書いた記憶がありますが、臨床的に生命を脅かすものではないからか、正書にはっきりと記載されたものは少なかった記憶があります。
今回、ブログを書くにあたって、いくつか文献をあさりましたがあまりよいものがなく……あくまでも私の説明できる範囲の内容になることをご了承ください。

妊娠中に足がつる原因と解消法その1〜電解質のバランス異常〜

いくつか原因はありますが、筋肉の収縮を司っている体内の電解質(主にカルシウムなど)のバランスが崩れている時、というのが大本の原因です。

筋肉は、神経から命令を受けて収縮&弛緩をしますが、神経にしろ筋肉にしろ、電解質を用いて命令を受け渡し、命令を実行しています。
ここのバランスが崩れると、勝手に筋肉が過緊張を起こし、「筋肉がつった」状態になるわけです。

ではなぜ妊娠中は、その電解質のバランスを崩すのか、ということになります。

妊娠中は、胎児にも栄養が行きますので、油断すると母体側のカルシウムなどの電解質のバランスを崩してしまうことは当然起こりえることです。(他にも、カルシウムの代謝に必要なビタミンDなどのビタミン類が不足していることも。)

更に、ただでさえ妊娠中は水血症と言いまして、血液中に水分を多く取り込んだ状態になっています。
このため、血液が薄まった状態になります。因に妊娠中に貧血になりやすいのは、鉄不足だけではなく、これも一つの原因です(全体に水っぽいので、Hbが低くなる)。
そのため、体内の全体量としてはある程度の電解質の量があるのに、実際の濃度は低くなってしまうわけです。


原因が電解質異常などである場合、妊娠前と同じ食事では足りていないかもしれません。乳製品や小魚などをプラスして摂る事でカルシウムを補えます。
しかし、カルシウムを多く含む製品というのは、意外とカロリーも豊富であったりします……。乳製品で言うと、比較的、ヨーグルトがいいかな……。

ですので、体重増加で苦しむ妊婦さんは、サプリメントなどを使うのも一つの手です(エントリーの最後に紹介しています)。
「サプリメントを勝手に飲むのはちょっと……」
と心配なようであれば、妊婦検診の時に先生に相談してみましょう。カルシウム製剤を処方してもらうこともできます。
カルシウム以外の微量元素も必要です。
結局、バランスよくいろいろ食べるのがなにより。ナッツ類などを少量試すのもありかと思いますよ(ただ、すごいカロリーなので気をつけて)。


2014年1月13日月曜日

妊娠中のサプリメントの使い方

サプリメントは安全とは限らない〜過剰摂取の話〜

(今回は主にビタミン及び一部ミネラルのサプリメントについて解説しています)

「大は小を兼ねる」という言葉がありますが、サプリメントに関して私はこの言葉は適切でないと考えています。
「3錠で1日分の○○がとれます」といった売り文句のものを多く見かけますが、では毎日3錠飲む事は体によいことでしょうか。
全く食事をしない人にとっては、このサプリメントであれば、1日3錠飲むのがよいかもしれません。
ですが、恐らく誰もが(例え偏っていたとしても)普通にある程度の食事はしているでしょう。これに一日分の○○を飲み足すのは、過剰に摂りすぎている、と考えられます。

ただ、勿論、「もの」によります。
例えばビタミンの多くは水溶性ビタミンと呼ばれるもので、必要量より過剰に摂った場合、水に溶けるため、おしっこにそのまま出て行くことになります。
ですので、少々過剰にとっても、腎機能が正常な人には問題ないでしょう。
勿論、必要以上にとっても無駄になる、ということも意味しています。

ところが、ビタミンの一部、ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンKは脂溶性ビタミンと呼ばれる分類にあたります。
これらのビタミン類は、体内に入ってしまうと、体内に蓄積してしまいます。
ですので、過剰にとった場合、ビタミン過剰症という病気になることがあるのです。

他のミネラルも同様です。
例えばカルシウム、これをサプリメントで異常に多くとっている方(骨粗鬆症を恐れる女性が多いです)を見かけますが、これは危険。
スウェーデンの研究(http://www.bmj.com/content/346/bmj.f228
)で、1400mg以上摂取する群では心血管イベントなどによる総死亡率が、過剰に摂取していない群と比較して2.57倍に増えたという結果が出ています。
以前より、カルシウムの過剰摂取が種々の病気を引き起こすことは指摘されていましたが、この研究は非常に興味深いものです。

美容にいいから、健康にいいからと言ってサプリメントを摂りすぎるのは、非常に危険であることがわかっていただけたでしょうか。
妊娠中も同様です。
お腹の中の赤ちゃんにいいから、貧血にいいから……といったようにしてサプリメントを使うのは結構ですが、過剰摂取はかえって母体や胎児にダメージを与える可能性があるということを知っておいてください。
妊娠中に推奨されている葉酸も、過剰に摂取することで胎児奇形をかえって増加させることが知られています。どうか推奨量程度にとどめておいてください。

33歳女医、やっと子どもができた頃