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2013年6月27日木曜日

妊娠と風疹 風疹は本当に流行しているのか?

(本文は下に続きます。)

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現在、日本全国で風疹が流行しています。
その割にはあまりかかっている人に出会わない、だから実際にはやってないんじゃないかという人もいるんじゃないかと思います。これは大きな間違いです。
というのも、風疹に関しては多くの人がワクチンを接種しているため、それなりの免疫を持っている人が多いのです。このため、少しくらいウイルスがとんだとしても、実際に罹患する人はほとんどいないわけで、実際、私のすんでいる県などでは年間通して0人(誰も罹患してない)ということもあるくらいなのです。
実際、今年に入ってからの風疹罹患患者は11489名(6月現在)です。
これを少ないとみるか、多いとみるか。
私はとても多いと思っています。先ほどの理論で話を進めると、まず広い範囲にウイルスが蔓延しており、免疫をもっていない人がウイルスに接触して感染しているもの、さらにはほんの少しのウイルスが飛んでいる程度ならかからない人(十分な免疫をもっていない人)もかかるくらい、沢山のウイルスが飛んでいることを示唆していると思います。


ネットをちらちら見ると、風疹は流行ってない、あれは製薬会社の陰謀だ、風疹ワクチンが余っているからそれを使いたくて流行っていると言っているだけだ、そんな話を見かけました。
これは、よくない風聞です。こんな話に惑わされてワクチン接種をためらう人がいるというのは、非常に危険。
特に性活動期にある男性のワクチン接種率が低いのが問題でして、女性は自分が妊娠した時に困ることを承知しているので自主的にワクチン接種している可能性が高いのですが、男性は他人事と思っている方が多いのか、場合によっては「妊娠してる妻がいるんだけど、俺はワクチンとかって打った方がいいんですか」なんて質問されたりします。

私は思うのです。
ワクチンの是非については問いません(私自身は、製薬会社のしがらみとかはないと信じていますが)。
ただ、そのような情報に流されて、あなたがワクチンを打たなかった時、その時にもしあなたが妊娠をしたら。
あなたの大切な家族や友人が妊娠をしたら。
その時に風疹になってからでは、もう遅いと思うのです。
その時にどんなに後悔しても、風疹にかかったが故に、その子供を産むか産まないかの選択を迫られるのです。産んだとしても、その子どもの一生に関わる重大な問題を抱えさせることになるかもしれないのです。
それは、人一人の命に関わることなのです。


というわけで、私は子どもの頃におそらく一度、24歳頃にもう一度風疹ワクチンを打っているのですが、念のため、抗体価を調べてきました。
風疹は終生免疫と言われますが、実はこの抗体の量はワクチン一回で十分な量まで増えるとは限りません。徐々に減っていくことも考えられますし、ワクチン打ったからと安心するのはちょっと危険。
念のためと思っていたら、抗体はもちろんあるのですが(ワクチンを打っているので当然です)、しかしながら十分量はありませんでした。
この値をどうみるか。
風疹がこれだけ流行っているので、私は迷わずワクチン接種を選びました。
ちなみに、風疹単独ワクチンはもう品切れらしく、仕方なくMRワクチンを打つ事に。うーん、麻疹は2歳の時にしてるから多分いらないんだけど……と思いましたが、まあこれも検査したら実は抗体が足りませんでした、なんて話になるかもしれませんしね。別に抗体があるから、ワクチン打ってはいけないということはないですし。

ちなみに、抗体がある人がワクチンを打つとどうなるか。
ワクチンの効果で、少しある抗体がずーんと増量します。これをブースト効果といいます。ワクチンを何回かにわけて打つことがあったりしますが、これは主にこのブースト効果を狙ったものです。

風疹ワクチンをうったため、しばらく避妊が必要です。
私のかかった病院(産婦人科)では、2ヶ月は避妊をと言われました。調べてみましたが、どうも明確な基準はない様子……ネットでも1〜3ヶ月くらいでまちまちの避妊期間を言い渡されているようでした。
風疹ワクチンは生ワクチンなので、ウイルス自体を弱らせているとはいえ、体内にウイルスが残った状態で妊娠すると、これが原因の先天性風疹症候群を引き起こす可能性があるんです。実際、妊娠してから風疹ワクチンを打った時に、先天性風疹症候群を引き起こした症例があったように記憶しています(うろ覚えで申し訳ない)。
実際には、おそらく1ヶ月あければ問題ないと思うんです。生ワクチンの接種感覚は4週間と決まっているところを見ると、おそらく4週間で体内の弱毒化ウイルスは駆逐されるという判断だと思うので。ただ、まあ明確なデータがあるわけじゃないので(そもそも、体内のウイルス量をはかる手段がない)、わざわざドクターの指示に従わない理由もないですね。2ヶ月きっちり避妊致します。

それにしても、早めに検査をしておくべきでした。
流産後に生理3回見送るまで避妊を言い渡された後に風疹ワクチンをうったため、結局5ヶ月ほど避妊をすることになりました。
いや、そもそも、前回の妊娠前に検査をしておくべきだったですね(風疹ワクチンを打っていたため、油断しました)。

私のようにならないよう、妊娠を待ち望むみなさん、早めの検査とワクチンを心がけてください。